生きたがり係

30人くらいの男達と比較的広く、天井の高い部屋にパンツ一丁で閉じ込められていた。天井からたまに液体がシャワー状で降ってきて、どうやら消毒されているようだ。

そのうち壇上に係の人が立って、
『今日の処刑者を決めまーす』
と言った。
『今日の処刑者は3番でーす』
と言った。

自分の手の平を見るとマジックで3と書かれていた。これはまずい、これは処刑される、と思ったら非常に恐ろしくなって、ふと床を見るとマジックが転がっていてそれを拾って手の平の数字を13とした。係の人が壇上から降りてきて、我々の手の平を覗いていく。 俺の手の平を見て、
『はい、13番、セーフ』
と言ったら、別の男性が、
『ちょっと!俺も13番だって!』
と叫んだ。

知ったこっちゃない。 俺が真実の13番だと言い張ろうと思ったところで、パンツの内側にゴムで押さえ隠していたマジックが床に落ちて音がした。もうダメだ。とにかく逃げようとしたらパンツ一丁の男達がみんな追いかけてきた。

目が覚めて、俺は結構生きていたがりなんだな、と思った。